液状化判定

この記事を要約すると、、、

液状化は地下水を含む砂質地盤が地震の振動で流動化し、地盤沈下や建物の傾斜を引き起こす現象
液状化判定は、ハザードマップや地形区分を確認し、現場調査で危険性を詳細に把握する方法
液状化リスクが判定された場合は、適切な地盤改良によって対策を行うことが必要

液状化判定は地震被害を防ぐために重要な調査であり、土地の安全性を高めるための地盤改良対策が必要です。

液状化とは？

大きな地震などが発生した際に耳にする「液状化」とはどのような状態かご存じでしょうか。ここではまず液状化についての基礎知識を学び、その後に地盤調査で必要な「液状化判定」についても解説していきます。

液状化のメカニズム

液状化とは地下水に浸っている砂質の地盤が強い地震動などによって液体のように流動化する現象です。振動を受ける前にはかみ合い安定していた砂粒子が地震などによって崩れ、地震後には再度再堆積することで地盤沈下が引き起こります。この影響により地下にある埋蔵物の損壊や建造物の傾斜という被害が起こります。

液状化しやすい地盤

液状化は埋立地盤などの人工的に造成された地盤や比較的最近に堆積している「沖積層」といった地下水位が高く緩く堆積しているような砂質地盤で起こりやすいと言われており、このような要因を調べることによって液状化の発生リスクを認識することが可能です。

液状化判定はなぜ必要？

液状化による被害を防ぐためには、住宅などを建てる前にしっかりと可能性を調べる必要があります。また、国土交通省でもこの液状化判定の必要性は告示されており、早期にリスクを認識することで対策を講じることが必要です。

液状化判定の流れ

液状化マップ・地形区分を使った概略判定

液状化のリスクがあるかどうかについては「概略判定」を行うことで確認できます。まずはじめに液状化判定を検討しているエリアに液状化の恐れがあるのかどうかについて、国土交通省のホームぺージ「ハザードマップポータルサイト」で公開されている「液状化マップ」を確認します。そしてそのエリアの地形区分を確認することで、液状化の可能性が大なのか中なのか、それとも小なのかを認識することができます。

液状化判定による危険性の調査

概略判定は対象エリアに液状化のリスクがあるかどうかを簡易的に知ることができますが、より詳細な把握には液状化判定が必要です。現場での液状化判定において、液状化する地層が地表面から5m以内にある場合や地下水位が地面から10m以内にある場合、ゆるい砂の地盤の場合には液状化の危険性有りと判断されますので、必要に応じた対策や対応を検討する必要があります。液状化判定の方法にもさまざまなものがありますので、コストや得られる情報を比較・検討し、目的に合った方法を選択しましょう。