粘性土に適した地盤改良工事とは？

粘性土（ねんせいど）とは

地盤は岩と土でできており、土の種類は粒の大きさによって異なります。

砂質土と粘性土の2種類に大きく分けられ、砂質土は粒が均一で隙間がなく含水率が低いですが、粘性土は隙間が多く含水率が高いです。

粘り気があるのが粘性土の特徴で、圧力をかけると隙間から水分が外に出るため変形します。粘着力と粘り気によって粘土質の強さは決まり、粘着力が強いほど地盤も強いです。

粒子が細かい粘土はその細かい隙間に水を蓄えているため、水分を含んだ粘土の上に建築物を建築すると、圧縮された影響で粘土に含まれた水分が押し出され沈下が発生します。

上記の現象は圧密沈下と呼ばれ、長い時間をかけて進行します。

改良が必要な粘性土地盤とは？

粘性土の地盤は水分を含んでいる影響から圧密沈下を引き起こしやすく、地耐力が建物の重量よりも小さいとき沈下が起こります。

粘性土にも地耐力差があり、一般的に地盤調査SWS試験の換算N値が3以下であれば軟弱地盤とされています。地盤の強さが均一でない場合建物は不揃いに沈下するため注意が必要です。

全体が均一に沈下する場合は構造的にトラブルになりませんが、不揃いに沈下すると建物が歪んでしまいます。このような沈下を不同沈下といい、事前に地盤の強度を調査して改良しておく必要があるでしょう。

粘性土に向いている地盤改良工法

【セメント系】深層混合処理工法（柱状改良工法）

地盤改良工事が必要な場合、予定している建築物が木造かコンクリート造なのかによって最適な工法は変わってきます。

深層混合処理工法が選択されるのは、軟弱地盤が地表から2m～10m程度の深さの場合です。深層混合処理工法の手法は、地盤に40～60cmの穴を掘りそこにセメントを流し込むというものです。

土との摩擦抵抗を利用しているのが特徴で、安くて採用している企業も多い傾向にあります。

【鋼】鋼管杭工法

鋼管杭を支持地盤まで貫入する地盤改良工法です。分厚く軟弱な地盤が分布していても、その下に支持地盤があれば施工できるのが強みです。

締固められないほど状態の悪い粘性土地盤を改良できるのがメリット。

一方で、支持地盤が深いと高額になりやすい側面もあります。施工前に事前調査を行ったりハザードマップなどで土地を確認したりしておきましょう。

将来を見据えるなら鋼管杭工法がおすすめ

深層混合処理工法はセメント系固化剤を使用する工法のため、六価クロムが溶出するリスクがあるほか、地盤内でセメント杭を造成する際、固化不良が起こるリスクもあります。

六価クロムとは酸化力が強い有害物質であり、溶液に触れたり粒子を吸い込んだりすると皮膚や粘膜に炎症が生じる危険があるため、注意が必要です。

トラブルに巻き込まれる可能性や将来的な施主のリスクを優先するなら、セメント系固化剤を使用しない鋼管杭工法を選んだほうが良いでしょう。

住宅建築・大型建物・インフラ別に選ぶ！
長崎の地盤調査・改良会社おすすめ3選

住宅建築・大型建物・インフラ別に選ぶ！ 長崎の地盤調査・改良会社
おすすめ3選

軟弱地盤や災害リスクを抱える土地でも、地盤調査と改良を行うことで、安全で安心な住環境やインフラ整備を実現します。 ここでは、長崎県で地盤調査や改良を行う企業を、「住宅建築」「大型建物の建設」「インフラの地盤改良・補強」に分けておすすめの会社をご紹介します。

【住宅建築】
自然素材の家づくりをする
工務店・ハウスメーカー

サキタ技研

画像引用元：サキタ技研株式会社公式サイト（https://sakita-giken.jp/）

特徴

• セメントや鋼管を使わず、自然砕石で地盤を強固にする「エコジオ法」を採用
• 特許取得済のEGケーシングを使い、従来の砕石パイル工法で問題だった掘削穴の崩壊を防ぎながら地盤を強化

公式サイトで
地盤調査・改良の
相談をする

電話で問い合わせる

特徴や事例を
詳しくみる

【大型建物の建設】
強固な地盤が求められる
大型マンション建築のビルダー

ワイテック

画像引用元：ワイテック公式HP（https://www.y-tech.biz/）

特徴

• 深い支持層まで銅管杭を打ち込む「鋼管杭工法」を採用
• 深層の硬い層まで杭を打ち込むため、高層ビルや商業施設などの重たい建物に適している

公式サイトで
地盤調査・改良の
相談をする

電話で問い合わせる

特徴や事例を
詳しくみる

【インフラの地盤改良・補強】
地盤弱体化で改良・補強が
必要になった自治体

アース

画像引用元：アース公式HP（http://erh21.co.jp/）

特徴

• 粘土、砂質土、礫質土など、様々な種類の地盤に施工が可能な「薬液注入工法」を採用
• 浸水性を減少させることができる工法なので、雨水や地下水による地盤の弱体化を防ぐことが可能

公式サイトで
地盤調査・改良の
相談をする

電話で問い合わせる

特徴や事例を
詳しくみる